ミュージックプレイヤーはいいね。
CDからもネットからダウンロードしたものも混在できるし、プレイリストに分けて同じ曲でも気分によって他のジャンルの曲と組み合わせたりできるので、同じ曲を色々な角度からカテゴライズできるのは本当に素晴らしい。
レコードとカセットテープの時代もよかったね。
この曲から何秒くらい早送りするとあの曲が聞けるとか、この曲のちょうど裏面はあの曲とかアルバムの曲順等も覚えたし技術も必要だった。その後頭出しの機能やオートリバース機能が出てきてその技術も不要になってしまったが・・・。
レコードを何枚も並べて自分のベスト版を作った。これは大変根気も時間も必要な作業だったが、とても楽しかった。しかし欲張って90分テープにしたもんだからデッキに巻きついてしまったとか、そんなのに限って高いメタルテープだったりとか・・・。(このあたりは30歳代以下の人には理解できないかもしれない。)
レコードからCD、カセットテープからMD、今ではメディアがなくミュージックコンテンツを直接プレイヤーにダウンロードする時代。そう考えるとメディアっていうのはプレイヤーの登場や流行に左右されるものなんだと改めて考えさせられる。
でもレコードにしてもCDにしてもジャケットのデザインや内容も味わい深いものがあるし、メディアそのものの存在感やそれを傷つけないように扱う愛情も音を楽しむことの一つだと思うのは古い考え方なのだろうか。
我々が扱う文字や画像情報も変化していくメディアに表現できるよう努力してきた。メディアはFD、MO、CD、DVDと変化し、その都度適切な様々なファイルフォーマットで表現できるように。
そして現在では音楽と同じようにサーバに加工したデータを格納し、PCや携帯電話などのプレイヤーで閲覧してもらうようになった。つまりメディアがどんどん排除されていっているのだ。
しかし紙への印刷だけは特別だ。印刷会社を経営する者だから言うのではない。もう一度言う、紙への印刷だけは特別だ。なぜなら印刷物はコンテンツとプレイヤーが一体となっているのである。
サーバに格納されたPDFファイルもCDに書き込まれたHTMLファイルもDVDに書き込まれたMPEGファイルもプレイヤー無しに見ることはできない。単なるコンテンツである。しかも現時点においてそれらは電気というエネルギーを必要とする。しかし印刷物はそのものだけで情報を得ることができる。しかも電気というエネルギーも必要としない。
迫りくる電子書籍の時代も大いに結構。しかし紙媒体の良さも同時に見直されるのではないだろうか。長期間にわたって保存された実績を持つメディアでもあるのだし。
それにしてもやっぱりミュージックプレイヤーはいいね。
今朝出勤途上で聞いてきたのは「funeral」と名付けたプレイリストの曲たち。これらは私の葬儀でかけてもらう曲を集めたもの。これがなかなかいい。
皆さん私より長生きして聞きに来てください。
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