闘病生活日記01

先日、右股関節の人工関節置換術を受けました。
今から約2年前、股関節に痛みを感じ整形外科病院にて特発性大腿骨頭壊死症と診断されたその時から、人工関節置換術が最も有効な治療法だと言われていましたが、人工関節の寿命が約15年であるということからしばらく経過観察することになりました。
その後痛みは一進一退を繰り返し、だましだましの日々を過ごしていましたが、今年に入り痛みは進行するのみで退いてくれることがなくなり、今年の1月に再度受診したところ、病状はかなり進行しており、骨頭が潰れているようでした。
さらに4月に入ると歩行困難になってきたため、大学の夏休みを利用して手術を受ける決心をし、7月29日に神戸海星病院に入院、翌日手術を受けました。
当初1か月間の入院を覚悟しておくように伝えられていましたが、手術後すぐに始めたリハビリと病院内での自主トレに精を出したことで最短の2週間で退院することができます。昨日抜糸をし、各種検査結果、理学療法士の判断で本日退院します。
完全復活を目指し今後もリハビリを続けていこうと思っています。
この入院期間中、医師・看護師・理学療法士をはじめ多くのスタッフに大変お世話になりました。彼らの一挙手一投足に真のプロフェッショナリズムを感じました。成功して当たり前、失敗が全く許されない医療の世界で、手術室では緊張感をほぐすべく柔らかな表情・明るい声で迎えてくれた手術スタッフ、入院病棟では患者の心の細かな変化にまで気を配る看護師の言動、担当者間の引継ぎ事項の緻密さ、異なる職種のスタッフ間による情報交換・意思疎通のレベルからは生命に関わる仕事に従事しているというのではなく、仕事そのものに生命を感じました。うまく表現できませんが、日々の自分の姿勢を見直すと共にそのように感じたのです。
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術後落ち着くまで過ごした南向きの部屋の窓から見える夜景、後半過ごした北側の山を望む景色にも癒され、まさに聖母マリア様の懐に抱かれたような入院生活を送らせてくれた神戸海星病院に感謝です。
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そしてこれまで多くの方々にご心配をおかけし、多くの励ましのお言葉をいただきました。心より感謝しております。
ありがとうございます。
同じような症状に悩んでいる方、入院・手術を控えていらっしゃる方にお役に立てばと思い、以下に経緯を記しておきます。
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2018年4月頃より右股関節に違和感。
2018年6月1日痛みが増したため市内整形外科医院を受診、レントゲン検査の結果特発性大腿骨頭壊死症の疑い。
2018年6月2日MRI検査、同月医師より確定診断。
人工関節置換術以外に治療法はないが、人工関節の寿命が約15年であることから、経過観察。
その後痛みが緩和したため放置。
2020年1月痛みが増したため市内整形外科医院を再受診、レントゲン検査により病状の進行を確認。
2020年4月頃より歩行困難になってきたため、6月3日神戸海星病院を受診、医師によるレントゲン写真での診断の結果、2020年7月30日に手術が決定。手術前日入院、約1か月で退院の見込み。
6月4日難病指定されている疾病のため、神戸市中央区役所に特定医療費支給申請。
7月1日9:00より採血・検尿・CT・レントゲン・MRI・下肢エコー・心電図・昼食・自己血貯血400cc・整形外科問診・リハビリセンターにおいて術前運動の指導14:00終了。
7月15日10:00より自己血貯血400cc・薬局での指導12:15終了。
7月22日10:00より新型コロナウイルスPCR検査10:20終了。
7月29日10:00入院、担当看護師から術前術後の説明を受ける。手術は明日9;30開始12:30終了予定。採血と血糖値検査。昼食後麻酔科からの説明に続き手術担当看護師からの説明、その後食後血糖値検査。14:30レントゲン15:10リハビリセンターでの筋力計測16:50管理栄養士説明17:50執刀医より詳細説明を受け手術同意書に署名18:00夕食20:00浣腸22:00就寝。
手術前は手術日が近付くことを不安に思ったり緊張感を持ったりしたが、入院が近付くと入院生活を楽しみにし、当日になると術後を楽しみにするようになり、精神的に非常に安定した状態で当日を迎えた。
7月30日5:00起床6:30から点滴9:20自力歩行にて手術室へ。手術台に横たわり看護師と会話中に麻酔薬にて意識がなくなる。
12:30痛みの絶頂で目が覚める。過去に経験したことのない痛みで錯乱状態に見えたようだが、周りを囲む医師や看護師の顔もハッキリ見えていたし、声もハッキリ聞こえていた。16:30血圧計と酸素マスクが外れた頃、一段落。痛みは40%くらいに。
7月31日朝から点滴、体を拭いてもらい着替え、午後も点滴、16:00からリハビリ。
8月1日10:00尿の管を抜いてもらう。違和感はあるが、聞いていた痛みはなかった。13:00からリハビリ。
8月2日10:00よりリハビリ、前日より調子が良いとは言えない。オーバーワークは禁物。焦らないようにとの指示。
8月3日8:00血液検査。久しぶりに右脚を見ると全体的にかなり腫れている。15:30術後初のシャワー。(以降2日に1回)
8月4日・8月5日リハビリと自主トレとしての院内散歩。
8月6日脚の腫れは太ももからふくらはぎと足の甲へ。痛みより腫れによる不快感で眠れない夜を過ごし8:00血液検査。朝食後傷の確認とガーゼの交換。昼食後レントゲン・エコーによる血栓の検査。リハビリと自主トレ。
8月7日リハビリ後、歩行器から杖での歩行に移行。この日から4:30起床、7:30の朝食後コーヒーを飲み自主トレとしての院内散歩。12:00の昼食後リハビリ、15:00コーヒーを飲み自主トレとしての院内散歩。17:00シャワー(2日に1回)18:00夕食22:00就寝が繰り返される。
院内散歩中デイルームでよく会う患者仲間のおばちゃんに「にいちゃんよう頑張るなぁ」もルーティンに。
8月10日15:00からのリハビリでついに杖なし歩行の練習。
8月11日リハビリと自主トレによる筋肉痛のピーク。状態の改善の速度が落ち、精神的に少し落ち込む。
8月13日朝血液検査、午前中リハビリと自主トレ。13:30エコーによる血栓の検査、レントゲン、骨密度検査。16:00白血球数と炎症を示す数値に気掛かりな部分はあるが、十分注意することを条件に退院が主治医より許可される。
8月14日退院。
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自主トレである院内での歩行練習の際、病棟の西端にたどり着くといつも三宮の方向を見ていました。
「早くあの街に帰りたい」
52歳 武部健也

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